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旅とデザイン 京都から世界へ・・・

国内外を旅をしながら、デザインとブランディングで各地のみなさまのお役に立つことを目的とした事務所です。デザインが人々にとって価値があるように、またデザインさせて頂いた地域が元気になることを心がけています。


by atelier-bond

たった一杯のコーヒーでも...

たった一杯のコーヒーでも..._e0002951_2331470.jpg久しぶりに仕事の事。先週末以前依頼を頂いたクライアントから、「売上げが上がらず困っているお店を、企画とデザインで何とかして欲しい。」という依頼を受け現地へ行きました。最近こういう依頼が多いので、結構プレッシャー大きいのですが、やりがいのある仕事です。任せてもらうって事は決して悪い事ではなく、むしろ信用されているという事で、気合いが入ります。

現地に着くと予想以上にこだわりのあるお店。純喫茶というイメージではなく「カフェ」。横に宝石店が併設されていました。いい感じなのにどこに問題あるのか?着いた時にはわかりませんでした。店主の方とご挨拶を済ませて、数点のメニューを注文。値段も比較的安くて、お店自体も小物や雰囲気にこだわりも感じられて、清潔感さえ感じられました。表には人通りも多く人が入らない事自体不思議でしたが、座って数分で何となく理由がハッキリしました。

理由は数えれば十数点ありました。その問題点はその時店主さんに伝え、それを改善する企画とデザインを提案する方向でその日は別れました。数多くの店舗をやらせて頂いて最近ようやくわかった事ですが、流行りそうで流行っていないお店の方はみんなこう言います。「悪い店ではないんやけど。立地が悪かったんかな?」・・・とそれは大きな間違いだと気づきました。大きな借金をして夢に見たお店をしようと思ったその場所と、そのお店には少なからず「思い入れ」があるはずです。それをお客さんが来ないからと言って、立地やお店のせいにするようなお店は当然お客さんが来るはずがありません。間違っているのはその内容にある事に気づかない事が一番の理由ではないでしょうか?

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たった一杯のコーヒーでも..._e0002951_053229.jpg例えば、動線が悪い(単純かつ明快でないといけない)。飲食店の場合、トイレの位置が悪いとか、座席の距離感が悪い(狭く落着かない)、座り心地が悪く寛げない。等、お店本意の理由が大切なお客様にまで伝わっているのが原因だと思う。それと飲食店に関してはお金を払って「非日常を味わいに行く」のだから、当然出て来るものに感動がなくてはいけない。その辺が非常に難しい。

最近オシャレなお店が増えたが、お店に料理が負けている所が多い。非常に残念な事です。料理が美味しいお店は必ず流行りますが、雰囲気が良くても料理が不味いお店はすぐに飽きてしまいます。デザインはあくまでも「きっかけ」であって、全てではありません。その両方がうまくいっているお店にやはりお客様はお金を払って行くのだと思います。簡単そうで実は大変難しい事です。

表の写真はこの前完成させた「オフィス」の食堂です。居酒屋ではありません。60坪で10人の小さな会社のオフィスですが、ちゃんと食堂があります。18時を過ぎるとお酒を飲んだり、アテを作ったりスタッフ自身が楽しいオフィスにしています。コンセプトが「夜、帰りたくなくなるオフィス」なので、小さくても帰りたくなくなる要素を取入れました。それとスタッフ同士のコミュニケーションが活発になるという付加価値もあります。洗練されてなくても、そんなに美味しいものが食べられなくても「会社で酒が飲める!」という「非日常感」が喜ばれています。

左の写真は約4年前にデザインさせて頂いた いきいき工房高石 。ここはデイサービスの施設なのですが、写真は竣工見学会の時に出したこの施設で提案する料理です。悔しい事に会場で一番話題を集めた所でした。実はこの料理は近所の給食センターで250円(ご飯付)を、素人の自分がテーブルコーディネートして、用意した食器等に料理を盛り直しただけでした。しかし今まで、このような出し方をしたデイサービスがなかっただけに注目を集めました。

要はお客様が何をどう求めているか?という事だと思うんです。たった一杯のコーヒーでも、どこで誰とどういう雰囲気で飲むのか?によって味も変わりますし、出す金額も変わって来ます。そこをうまく演出出来ているのか否かが重要なんですね。自分自身でもまだまだ難しい課題ですが、結局は「おもてなし」の気持ちが料理にも空間にも、お店自体から伝わっているかという事なんでしょうね。お店は立地ではなく、お客様に選ばれるかどうかが重要だという事が、最近ようやくわかった様な気がします。自分も選ばれるデザイナーであるように、たった一杯のコーヒーを楽しんで頂ける事務所でありたいと思いました。
Commented by ごる at 2006-04-20 07:03
まさにおっしゃるとおりですよ。
動線が悪い、椅子が座りにくい、トイレが・・・色んな原因があるのに
客側にたって考えれば自ずと分かりそうなんですが難しいですね。
まあそのお陰でツマヨウジさんにも仕事の依頼が多いって訳で…。
私達も意識してなければ「何となくこの店は落ち着かないなあ」だけ
しか感じられませんもん。
いやいや勉強になります。
Commented by thompson28 at 2006-04-20 14:47
マンハッタンでも次々と新しいお店ができますが、繁盛するお店としないお店、はっきり別れます。また来たいな、って思わせてくれる何かって
大切ですよね。
Commented by atelier-bond at 2006-04-20 22:48
ごるさんこんばんは。
自分も偉そうなこと言えませんが、
やはり自分もオープンしたあとにお邪魔したいので、
あとあと「落着かない、寛げない」では、自分も嫌ですからね。
空間は図面が出来た時に「シンプル」だと意外にいい空間になります。
これという完成型はありませんが、そのお店に、そのお客様にあったものを上手に創れたらいいですね。
Commented by atelier-bond at 2006-04-20 22:50
thompson28さんこんばんは。
マンハッタンは凄いでしょうね。
どんなお店を創っていいのか?多分自分ならわからないと思います。
でもいろんな人種が集まるお店ってカッコいいですよね。
またthompson28さんが「また行きたい」って思う要素ってなんですか?
Commented by NYLife at 2006-04-21 00:19
そうですね。料理の味以外に、サービス、空間、何となく気分のいい落ち着くところに結局は何度も足を運んでしまいます。
この「何となく居心地がいい空間」を作り出すのがきっと難しいのでしょうねぇ・・・。
ただ、マンハッタンは観光客が結構な割合をしめるので、
メディアにいかにうまく書いてもらうかによって、かなり変わってきます。何であの店が?というような店でもロケーションとメディアの取り上げ方で流行る場合もありますし・・・。
Commented by non_c_e_male at 2006-04-21 23:50
ツマヨウジさんのおっしゃるとおり、
「外で食事をする」ってことは、「非日常を求める」ってことなんですよね。
結婚して、外で食事をする機会が減ったぶん、
特に最近それを強く意識します。
でも、それが非日常すぎるとしつこく感じたりして…。
客はワガママですからね(笑)
なので、入るお店を選ぶときは慎重になります。
立地条件が悪くても、素敵な雰囲気を感じれば行っちゃいます。
あと、店員さんの笑顔とかね。
Commented by atelier-bond at 2006-04-22 01:23
NYLifeさんこんばんは。
NYの飲食店のデザインは本当に難しいみたいですね。
日本の有名なデザイナーも多く手がけていますが、
全てがうまくいっているとは限らないみたいです。
メディアや著名人にいかに気に入って頂けるか?が重要らしいですね。
最近飲食店のデザインだけでなく、店舗のデザインのサイクルが異常に早いので大変です。
NYの店舗デザイン、いいですね。また行きたくなりました。
Commented by atelier-bond at 2006-04-22 01:29
non_c_e_maleさんこんばんは。
外食って最近あたりまえみたいになっていますが、
本当は貴重な時間ですよね?
自分も飲食店からのオファーがよくありますが、
正直飲食店のデザインは大変です。
コストも時間も厳しいですが、空間が飽きられては困りますし、
なんせ店舗が汚れやすい。汚い印象のお店は行かないですからね。
お客さんはわがままでいいと思いますよ。
でもお店がわがままなのはもっとタチが悪いですよね?
「いいお店!」と言って頂けるようなお店をデザインしたいです。
by atelier-bond | 2006-04-19 23:30 | デザイン | Comments(8)