モノにも秩序を
ここ数年住宅のデザインを依頼される時、良く口にしている事は、『少し広過ぎないですか?』 誰でも広い家は気持ちがいいかも知れないが、本当にこの広さが必要なのかと考える事が多い。
一つはコストとのバランス。一般的なサラリーマンで4人家族だと、30坪で抑えるべきかと考えています。これは一般論ですが、30坪で2〜2,500万円で抑えたい(それ以下もいらっしゃいます)という方が多く、坪単価としてもこれ以上の広さでこの予算はお互いに我慢する部分が増えて現実的でないと考えます。
2つ目は日常管理の問題。掃除や家事が苦手な方。また共働きで忙しい方で、あまりリビング等が広過ぎると、収納しきれず家族が集うリビングにモノが溢れる事が多いです。
問題は広いリビングに拘るあまり収納が少なかったり、広いリビングを確保するために収納などを増やすと全体面積が増える。これでは何故広いリビングが必要なのか?と考えてしまいます。そういう意味でモノに秩序が必要となります。
30坪で豊かな暮らし
これまで30坪程度の住宅を何軒もデザインしていますが、4人家族位では、コストから広さからとてもバランスが良いように感じています。
何度も言いますが広くなるとコストが上がります。一度広くなったプランはなかなか狭く出来ません。また広い住宅でコストを下げるのも難しい。なら30坪で如何に豊かに暮らせるか?を考えるべきかと思います。
大きくなくても豊かな暮らし。しっかり考えると30坪で十分な広さが確保できます。
コンパクトに空間を繋げる。
写真は24坪の小さな住まいのLDK。
モノに秩序が必要というのは、しっかりと置き場所や優先順位を考えると言うことです。最初に間取りの提案を受けたときに、収納が足りているのか?無駄はないか?の確認は必要です(コストを落としたい場合)。
どのように収納するのか?何をどこに収納するのか?捨てるものはないか?等、これらにしっかりと秩序を持たせる事で、かなり省スペースになります。
またもう一つ重要な事は、空間を繋げるです。
良く細かく空間を区切りたい方がいらっしゃいますが、広いリビングを求める方は(コストを下げたい方)、大きく区切ってスペースを兼ねましょう。細かく区切ると建具が増えます。建具が増えるとコストも上がります。
また収納重視の方で気をつけたいのが、動線の取り方、良く雑誌で見かける『くるくる回れる家事動線』は、意外と収納部分が減り、建具が増えてコストも上がり、無駄に広さが必要となります。最短距離でなくても、多少くるくる回れなくても、収納重視で有ればまずそれを確保すべきです。
モノに秩序が必要なのと同時に、生活においての秩序も重要です。広いリビングが必要で有ればその分広い収納を作り、リビングに物が散乱せずコンパクトでスッキリとしたリビングにされる事をオススメします。30坪で豊かな暮らし。まずはモノに秩序を付けて、無駄の確認をしてみては如何でしょうか?シンプルで素敵な暮らしを応援いたします。
京都府亀岡市を中心に全国で新築一戸建て住宅、中古住宅のリノベーションデザインをしています。大阪や関西はもちろん、全国各地で住まいづくりのお手伝いをさせて頂いております。