外壁のひび割れ
1階の独立柱のレンガタイルを見ると小さなクラックが。裏に回ると縦に亀裂が入りこちらも中から押し出されるように外壁が膨らんでいました。そして気になって足元を見ると・・・。
予想が当たりました。
独立柱の足元にも亀裂があり、目地ではなくレンガタイル自体が綺麗に割れていました。これは相当な力が加わった証拠だと思い、そして更なる悲劇は束石とレンガタイルの独立柱の間にある土のようなもの。これでこの建物の被害の状況が全部わかりました。
この建物からのSOSとして見るべき箇所は
1、外壁の凹凸
2、サイディングの釘の飛び出し
3、独立柱の亀裂
4、レンガタイルの割れ
5、独立基礎の足元の土のようなもの
以上からわかることは、
1だけでは施工不良かと思うかもしれませんが、サイディングの凹凸から漏水しているのではないか?と疑いました。
2、を見て1を確信しました。漏水により壁の中に水が入り、柱の外側で普及菌が繁殖し外壁を膨らませ、留めている釘を外に押し出すほど外壁が膨れ出したということが想像出来ました。
3、家の傾きを疑ったとき、3を見て更に愕然としました。タイルを押し出すほどのクラックが発生しているのは、1、2の漏水から柱が腐り、柱が荷重を支えきれなくなっているのでは?と疑いました。
4、を見てもかなり強い力がこの柱にかかっているか?柱が耐えきれなくなっている。のどちらかだと想像しました。
5、を見て愕然としたのは、1、2の漏水だけでなく白蟻の被害もあるとわかりました。土みたいなものは蟻道(ギドウ)です。これは蟻土(ギド)と言って、木や土に白蟻の排泄物や分泌物を混ぜたもので、これを塗り固めていくので、これがあると白蟻に侵されていることがわかります。
これらを見て、外壁向かった右側の壁は、屋根付近から一階の土台まで漏水による普及菌と、白蟻による被害で柱や梁、外壁下地のベニヤなどが侵されて、構造部分が既に耐力がなくなり家が傾き出し、外壁が膨れたりレンガタイルが割れてしまっているということがわかりました。そして早急に仮住まいに引越しして頂き、外壁部分の解体をしました。
白蟻に侵された通し柱
解体すると最悪な状況に。3階まで通っている通し柱が白蟻に侵され、ウエハースのように手で崩れるほどボロボロに。この柱に向かって建物が傾いていたので、納得出来ました。柱はレンガタイルが巻かれていて、柱の下には束石があるのに、どうして石から木に白蟻が侵入したのか?それは柱の下部が束石の中に入る(ほぞ穴)穴の加工石に施してあるのですが、その束石の穴の中に水抜き穴があり、その穴が土とダイレクトにつながっており、そこから白蟻がタイル内の柱に侵入しました。
一部分の屋根から下は全て腐っていました。
日本の白蟻は基本的に2階下の梁までしか登りません(標高が影響してると聞きました)。なのでそれ以上は白蟻の害を受けませんが、白蟻の被害と似ているのが、普及菌による被害。カビが繁殖して木の内部まで侵されてしまいます。白蟻の被害に状況が似ています。
ここまでボロボロになると幼児の力でもボロボロと剥がれ落ちるほどダメージが酷いです。