3.11
2012年 03月 11日
自分は阪神淡路大震災の時、まだ建築を学ぶ学生でした。当時アルバイトとボランティアを交互にして神戸の被災地に多く通いました。そこで見た惨状。建築を勉強しながら将来に夢を見ていたのと同時に、建築のモロさを痛感した瞬間でもありました。当時日本の建築技術は世界最高峰と言われ、そんな業界の一員になれたら・・・と思い必死に勉強していました。しかし目の前には横たわるビルや屋根の無い建物。倒壊した高速道路と新幹線の高架。欠陥工事も露呈しました。その後、そんな事があった事も忘れるかのように仕事をしていた時、昨年の震災がありました。そこでは阪神淡路大震災のように、大きく建物が倒壊しなかったものの、その後やって来た津波によって、全てが飲み込まれてしまいました。正直あそこまで大きな波がくると、何をやっても敵わない、それが正直な気持ちです。
被災地は遠く東北の地、なかなか訪れる事も出来ず、多くの支援物資や寄付をする事も出来ず、本当にお役に立てない事が残念で仕方ありません。同じ日本の一部の人たちは仕事をしたくても出来ず、働きたくても働けない。そんな方々がいらっしゃるにも関わらず、自分は不平不満を口にしてしまいます。被災された方の身に置き換える事は出来ませんが、せめて不平不満を言わず、今与えられた使命を果たすべく、安全で安心して住まわれる建築を提供し、デザインで世の中を豊かにし、この事業を継続させていくことだと改めて感じました。
震災に見舞われた皆様には改めて、お見舞い申し上げるとともに、少しでも早い復興を願っています。早く被災地の皆様にも日常が訪れますように・・・。
写真は今日、子供たちが京都の大文字で白い布等で白い大の文字を作り、東日本大震災の犠牲者を追悼をした時の写真だそうです。