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旅とデザイン 京都から世界へ・・・

国内外を旅をしながら、デザインとブランディングで各地のみなさまのお役に立つことを目的とした事務所です。デザインが人々にとって価値があるように、またデザインさせて頂いた地域が元気になることを心がけています。


by atelier-bond

この1〜2ヶ月で、街・都市というものを非常に考える時間が増えた。別に僕は、市長でも市会議員でもなんでもないただのデザイナー。しかし僕でも考えないといけない位、向日市をはじめ地方都市は、「財政難」を理由に都市計画というものを野放しにしている様子で、惨めに感じてしまう。向日市に限って言えば、お祭り事も少なく、町内の小さなお祭りはあっても、市をあげての行事はほとんどない。ましてや、そこに商店街や市民参加型のイベントは無いに等しい。活気がなく、街の顔がない。
最近、この周辺でも痴漢やひったくり、変質者情報などをよく耳にする。子供を持つ親が下校に付き添ったり、お年寄りのボランティア?のような方が付き添っているのを目にする。僕も同じ街で育って来たが、そこまで大人が出て来るような事は無かった。それは、近所の大人の目が常にあったから、子供としても安心というか、危険を感じる事はなかった。




それは、お店があったりそこに買い物に来る人達、歩いたり自転車に乗ったりと、子供の目線やスピードに近い状態に大人がいたからだと思う。
今は、大型スーパーの進出で車での移動が増え、近所のお店がなくなり、大人のたまる場所が減った事、地域のコミュニケーションが減った事が子供へ目がかけられなくなった原因だと思う。
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この写真は以前、このブログで取上げた魚屋だが、先週その魚屋も店を閉じ、建物もキレイになくなった。また不動産の餌食になってしまうのではないかと、周囲の人も心配しているが、その可能性が大きいだろう。
街_e0002951_10463435.jpg

今日、こんな感じになっていた。
よく耳にするのは、住宅が増えると人口が増え、住民税で税収が増えるというが、そのインフラ(上下水道等)の整備に費やすお金で、既に赤字になるという(ある不動産からの話)。企業の税収で賄えなければ、いくら住民が増えても街にとっては負担が大きくなるだけらしい。最近では、狭い土地に100〜200戸の住宅が、「押し寿司」の様に建設される事で、周辺の学校が対応出来ない状態になっている事をよく聞く。そして、周辺にお店がないから、住民は不便を強いられ、車で郊外の大型スーパーへ行く。またそういった街並が出来ると、夜の人通りが減り、街の明りも消え(最近は雨戸を閉める家が多く、街灯が少ない)、人はいるけど、夜道の一人歩きがし辛いという。
そんな悪循環のサイクルが出来てしまっている状態を野放しにして、この街や同じ状況の地方都市に未来はあるのか?大切な子供達や次世代に引き継げる、街になっているのだろうか?子供達のための、さまざまなイベントもいいけど、そろそろ、おとな一人一人(僕も含めて)が、そういった危機感をもって、街の事、子供達の事を考えていかないといけないのではないだろうか?この街で暮らす為に、まず何をすべきか?このままでは子供達が被害者になってしまうのではないだろうか?
共感、反論等のコメントなどお待ちしています。
by atelier-bond | 2005-07-31 10:17 | | Comments(0)