クオリティ
2005年 09月 26日
今年の春、サービス業とは?建築とは?と悩んでいた時、とあるホテルに滞在しました。そこはホテル川久という有名なホテル。初めてこのホテルを知ったのは、僕が建築を勉強し始めた12年前。その頃の印象は「何て時代遅れの装飾!」とふざけた事を思っていましたが、12年後そこそこ建築の事を知った時の感想は、言葉が見つかりませんでした。建築家の苦悩や職人の努力が垣間見れて、材料の質の高さや繊細さ等。どれをとっても素晴しかった。
外壁はレンガ張り(タイルではない)で、瓦は中国のモノらしい。ディテール(細部)にもかなりこだわりがあり繊細でダイナミック。そのディテールの結晶がこの建物の迫力となっていた。ホテルからかなり離れた所からでも、その存在感は異様なものだった。
内部の装飾は更に見る価値あり。大きな吹き抜けの天井に貼られた金箔は、当然全て職人の手作業によるもの。床のモザイクタイルもかなり細かい作業。見るもの全てが驚きです。中のサービスも非常に良かった。ホテルのスタッフがうろうろしていないので、ゆっくりくつろげるし、レストランでも席への案内、料理の提供からスマートで、静かに食事も楽しめた。当然の事ながら味は文句の付けようがない。中でも印象的だったのは、建具の格子が今までに見た事のない位、繊細であったが素材の質感や職人の手のかけよう等、その仕上がにくかった。こだわりはスタッフの服装にも現れており、僕が感じたホテル川久の印象は「竜宮城」だった。その印象を壊さない衣装にもさすがだと思った。期待に答える事は当たり前。それ以上の期待をさせてくれたホテル川久は、やはりプロだった。僕もそこを目指さなくてはいけない。現状に満足していられない。もしこのブログを見られた方で、ホテル川久に行かれる方はお風呂にも期待して行って下さい。いい意味で裏切ってくれると思いますよ。
それに値する記事であったかどうか…
建築のことは私はまったく分かりませんが、
本当に、そこまでやるか!?とビックリの連続でした。
ダイビングの帰りにふらりと立ち寄るには申し訳ないぐらいに…
ですが、お風呂やロビーでのひとときを含めて仰々しさはなく、
意外なほど自然に過ごせました。
エントランスで1,000円を支払ったら、
いつの間にか貸しタオルを持ったスタッフがスタンバイしている。
そういったさりげなさによるものなのかも知れないですね。